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基礎と柱の接合方法
2019.01.24
#レポート
SE工法は骨組み(躯体)に意識がいきがちですが、
このホールダウンアンカーと柱を繋いでいる柱脚金物が重要ポイントだと思います。
建物が地震の揺れで弱いのは数カ所しか結合されていないこの部分でしょう。
在来工法のホールダウンとの違いは、どんな方向に揺れても
ホールダウン金物が真ん中で引っ張っている構造ではないでしょうか。
(在来工法は多くの場合柱のどちらか片側のみで結合されています。)
倒壊するような建物は現在の技術では無いと思いますが、
中途半端な変形をしてしまった建物は使えない事や
直す場合も地震保険の適用ができるケースはなかなかありません。
地震保険は基準法でいう構造上主要な部分でなければ適用されないのです。
建築基準法施行令第1条第3号での定義としては、
<建築基準法施行令第1条第3号>
構造耐力上主要な部分
基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材(筋かい、方づえ、火打材その他これらに類するもの。)
床版、屋根版又は横架材(はり、けたその他これらに類するものをいう。)で、
建築物の自重若しくは積載荷重、積雪荷重、風圧、土圧若しくは水圧又は
地震その他の震動若しくは衝撃を支えるもの。
こんな箇所がどうにかなる建築物は今時なかなか見つからないです。
ですから、地震で損害を受けても
クロスのひび割れやタイルの剥離、アルミサッシの変形は保証して貰えないんです。
なので、構造計算されて理に適った構造体が
少しでも安心できるのではないでしょうか。
ではでは。